概要
厨二病悪役令嬢
「ヨゼフィーネ! 今この時をもって、君との婚約を破棄するッ!」
「「「――!!」」」
国中の貴族が集う、煌びやかな夜会の最中。
先王の急死により若くして国王となったモーリッツが、婚約者であるヨゼフィーネに対して、高らかにそう宣言した。
「ホウ、一応理由を訊いておこうか」
だが、当のヨゼフィーネ本人は右の手のひらで顔を覆い隠すという謎ポーズを取っており、一切動じた様子はない。
「それだよそれッ! その謎ポーズが嫌なんだよ僕は!? なんで君は、何かにつけてそうやって手で顔を隠すんだよ!? 絶対前見づらいだろそれ!?」
「そんなことはない。我(われ)のこの【魔王の左眼(エビルアイ)】は、総てを見通す力を持っている」
「いや眼帯してるじゃん!! 君の左目が見てるのは眼帯の裏側だけだよ!
「「「――!!」」」
国中の貴族が集う、煌びやかな夜会の最中。
先王の急死により若くして国王となったモーリッツが、婚約者であるヨゼフィーネに対して、高らかにそう宣言した。
「ホウ、一応理由を訊いておこうか」
だが、当のヨゼフィーネ本人は右の手のひらで顔を覆い隠すという謎ポーズを取っており、一切動じた様子はない。
「それだよそれッ! その謎ポーズが嫌なんだよ僕は!? なんで君は、何かにつけてそうやって手で顔を隠すんだよ!? 絶対前見づらいだろそれ!?」
「そんなことはない。我(われ)のこの【魔王の左眼(エビルアイ)】は、総てを見通す力を持っている」
「いや眼帯してるじゃん!! 君の左目が見てるのは眼帯の裏側だけだよ!