第4話
「エポックメイキング」という表現があり、まあ「画期的」という形容に似ているが、わりとある出来事を境にドラスティックに状況が変化した場合、
そういう事象を言う。
まあ明治維新もそうだが、文字通りの記念日でなく? 形容なので、一線を画する”くらいに”印象的な、意味深い出来事。
他人や世間から見てそれほどではなくとも、本人にはエポックメイキング、そういうことはある。
思春期に異性から初めて、不意に愛の告白をされた…まあ、エポックメイキングである。 「相見てののちの思いにくらぶれば昔はものをおもわざりけり」という歌に似ている?
個人史をフラットに俯瞰してみると、例えば自伝を書こうとしたら、高校の教室で、前を歩いている友が、後ろ手に文庫本を持っていて、その書名が「家族八景」とあった…それはちょうどそんなシーン。
父が梯子から落ちて、頚椎を骨折した時のことも、ちょうど居合わせてショックを受けました。それもひとつ。
そろばん塾に通いだしたはいいが、次の日に鼻血を出してしまい、「この子は神経質やねえ」と言われたとき。
だからまあ、進路選択とかの節目節目が多いが、それは平凡で、現在の自分のいろんな構成要素の中の重要な部分の、そのまた構成にあずかって大きい要素、その象徴が、エポックメイキングな印象になっていると、そうなっているか。
それは人類史でもそうなっていると思います。 産業革命や農業革命はもちろんで、司馬遷の「史記」でも、本紀と列伝があるが、「歴史は夜に作られる」「クレオパトラの鼻が3センチ低かったら…」と、表向きの現実が、そう一面的に歴史の解釈とも同義と限らない。そういうことは、物事の本質はシンプルにすぐ解釈も理解もできず、多面的で時空間を超越して入り組んでいるような?ややこしいもの…体験を蓄積していくことでかなりに「複雑である」ということ自体に向き合える、というか容易に投げ出さずにとりあえずより正しい解釈に、毎回を新奇なシーケンスとして思考実験をする? そういう真摯な態度が正しいのでは? 真面目に現実にアンガジュする、そう自信?が身につくのでは?
ひたすら現実逃避ばかり、誰かのスタイルの模倣を隠れ蓑にばかりしていたという過去の苦い体験?記憶、そこに安住していてはいけない、と、雄々しく新しい日々の刷新にトライしていかなくては?とか思う。
12月26日の「人声天語」 夢美瑠瑠 @joeyasushi
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