こどく、という名の『毒』

ジャンルはホラーですが、怖いというより、『母親』の孤独であるとか、辛さであるとか、
『子供』の孤独であるとかを感じさせられる物語にございました。


旦那さんは海外に単身赴任。
つまり、奥さん一人で、手のかかる時期の子供の面倒を見つつ、仕事に行かねばなりません。
この生活の大変さは、男である私には到底、理解はできるものではないのでしょう……。

もう毎日大変です。
そんな中で、子供がいうのです。「ゆで卵に顔がついてる」


もう親としてはそんなことより、早く食べるものを食べてさっさと保育園に行ってほしいのです。
そして、案の定、顔などついてないのです。

「嘘は嫌い」

お母さん、机をバン! と叩いてしまいました。




翌日から、子供はゆで卵に「たまま」という名前をつけて、卵を友達として扱うようになります。これも食べ物を粗末にする行為な気がしてお母さんとしては心中複雑な様子……。


そうして続いていくストレスフルな生活の末、ついに……。








子育てに正解などない。そうなのかもしれません。

ホラーを読んでいるつもりが、色々と考えさせられました。



ご一読を。