後日談

第5話 ヤンデレ好きな俺 ヤンデレらしい妹

  あの日以降、アイリはいつも通りに戻った。お兄ちゃん呼びもしなくなり、風呂や睡眠を共にする事は無くなった。会話はするけど、それも短く終わる。少し寂しさを覚えてしまうけど、これが兄妹として正常な関係なんだ。 




 一件落着……だったら良かったんだけど。




「ねぇ、馬鹿にするのも大概にしてよ。あの日の夜にくれた言葉は嘘だったの?」




「馬鹿にもしてないし、アイリに言った言葉は本当だよ」




「じゃあなんでまたこの漫画本がベッドの下から出てくるのさ。しかも二巻目。ねぇ、なんでまだ追ってるの?」




「だって面白いんだもん!! 続きが気になるんだもん!!」




「面白い? 続きが気になる? だったら……」




「待って!? 服を脱がないで!? あ、ちょっと、俺の服も脱がそうと―――キャァァァ!!!」




「互いの肌と肌を重ね、遂には一線を越える……そうでしょ? お兄ちゃん」




「それはフィクションだから!!! ホントに勘弁して―――あ、凄」




 俺はこの日を境に【ヤンデレ妹に愛されて幸せな日常を送ってます】を電子書籍で買う事に決めた。




 それもアイリに見つけられ、とんでもない事になってしまうが、それはまた別の話。

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ヤンデレ好きな俺 ヤンデレらしい妹 夢乃間 @jhon_

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