後日談
第5話 ヤンデレ好きな俺 ヤンデレらしい妹
あの日以降、アイリはいつも通りに戻った。お兄ちゃん呼びもしなくなり、風呂や睡眠を共にする事は無くなった。会話はするけど、それも短く終わる。少し寂しさを覚えてしまうけど、これが兄妹として正常な関係なんだ。
一件落着……だったら良かったんだけど。
「ねぇ、馬鹿にするのも大概にしてよ。あの日の夜にくれた言葉は嘘だったの?」
「馬鹿にもしてないし、アイリに言った言葉は本当だよ」
「じゃあなんでまたこの漫画本がベッドの下から出てくるのさ。しかも二巻目。ねぇ、なんでまだ追ってるの?」
「だって面白いんだもん!! 続きが気になるんだもん!!」
「面白い? 続きが気になる? だったら……」
「待って!? 服を脱がないで!? あ、ちょっと、俺の服も脱がそうと―――キャァァァ!!!」
「互いの肌と肌を重ね、遂には一線を越える……そうでしょ? お兄ちゃん」
「それはフィクションだから!!! ホントに勘弁して―――あ、凄」
俺はこの日を境に【ヤンデレ妹に愛されて幸せな日常を送ってます】を電子書籍で買う事に決めた。
それもアイリに見つけられ、とんでもない事になってしまうが、それはまた別の話。
ヤンデレ好きな俺 ヤンデレらしい妹 夢乃間 @jhon_
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます