異世界でもブラックでした。配属先は討伐部です

正義感だけで命を張り、電車内で刺されて死んだ――はずだった。
目を覚ました先は異世界の牢屋。名前も身分もない少年に転生し「難民」として生きることになった。
難民として価値を示す方法はただ一つ。
それは生き残ること。
配属先は、国公認。国一番の規模を持つアーク・フロントグループ《討伐部》。
表向きは大規模な物流業界、実態は使い捨て前提のブラック部署だった。
拒否権なし、残業は命懸け、脱落＝死亡。
ブラック企業で培った忍耐と、捨てきれなかった正義感を武器に、
俺は“次は間違えないため”に剣を取る。
――これは、異世界でも使い潰されかけた男の、死に抗い続ける物語。