概要

「白」の悪意を「黒」で塗り潰す。――『墨』と『ことわざ』で。
すべてが「白紙」に消えていく世界。その|理《ことわり》を綴り直せるのは、私の|墨《ことば》だけだった。

古書店の娘・コトハが迷い込んだのは、あらゆる存在が真っ白に塗り潰される現象「消失(ヴァニッシュ)」に脅かされる異世界。人々がそれを「神の罰」と恐れ、聖教が記憶ごと世界を白紙に塗り替えていく中、コトハだけがその澱《よど》みの正体に気づいていた 。


この世界の理《ことわり》は、目に見えない「記述《きじゅつ》」によって支えられていた 。 「消失」とは記述の欠落。世界という物語から、頁(ページ)が破り取られているのだ。

コトハは、三十年もの孤独を彷徨っていた亡霊騎士に「クサビ」という名を刻み、彼を再び世界の記述《きじゅつ》へと繋ぎ止める 。


「二階から目薬」「案ずるより産むが易し」

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  • 完結済50
  • 122,623文字
  • 更新
  • @irohanagi

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