この作品は、まず何よりも発想の勝利と言えるでしょう。

転校生がペンギンの着ぐるみ姿で登場するという突飛な設定に、読む者は一気に引き込まれます。
そして、その理由が「家訓」「仮面」「でもカワイイから着ぐるみ」という、まさかの論理展開。真面目なトーンからの急転直下、「カワイイは正義」というセリフには、思わず吹き出してしまいました。

ラブコメの王道を踏みつつも、異端のヒロイン像を打ち出している点が非常に印象的です。着ぐるみというビジュアルのインパクトに加え、貴族の末裔である彼女の価値観や行動が、物語に独特のテンポとユーモアを与えています。

短い物語ながらも強烈なキャラクターと世界観が描かれており、続編が期待される作品です。

最後の一行に「続かない」と書かれていました。けれど、むしろこの先、主人公とクリスさんの関係がどう発展していくのか、着ぐるみのままラブストーリーが成立するのか……想像が膨らみます。

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