イクリプス・オンライン　～二周目はデスゲーム～

『イクリプス・オンライン』はプレイヤーキル、強奪（ルート）、詐欺、中傷、なんでもアリの無法かつ超高難度なファンタジーMMORPGだった。そのとがったゲーム性で一部にカルトな人気を博したものの、案の定すぐに過疎りに過疎り、やがて静かにサービス終了した。

その作中世界“十二の月が巡る大地”に二十二万の人間が閉じ込められたのはその一年後である。

かつてゲーム内で“最悪犯罪者”のレッテルを貼られ、最高賞金首にもなったプレイヤーの『ヨシヤ』は、これはデスゲームなのではないかと推測して戦慄した。なにせ“一周目”では（誤解やデマや不可抗力で）あまりに多くの恨みを買った。殺される心当たりがありすぎる。

必ず生き残ることを誓い、一周目の知識を生かして二周目の世界の攻略を始めるヨシヤ。やがて彼はこの奇妙な…続きを読む