この予感だけは、当たって欲しくなかった。

三人の猟奇殺人鬼を追う刑事コランダムとその周囲の人々による、濃密なミステリー×サスペンスです。


この手の話は内容に触れるとその語りの多くが深刻なネタバレになってしまいますが、ネタバレに触れず語れと言われても難しい話なので最大限配慮させて短くまとめます。


「当たって欲しくなかった嫌な予感がすべて、綺麗に的中し回収される」


とても優れたサスペンス、上手い。ただ、第一部の結末は少し想定外でした。いい意味で裏切られました。面白かったです。


ところで、黒百合の花言葉は作中で語られている通りですが、赤いコランダム――ルビーの石言葉は「情熱」「愛」の象徴だそうです。


彼は情熱をもって正義を貫くけど、その愛は彼の呪いとなってしまったのでしょうね……。


事件を追った彼ら刑事に―――敬礼。

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