一三〇三号室の観測問題

震度七の直後、集合住宅の一三〇三号室で男性が死亡していた。
ドアは内側から施錠され、凶器は消え、証言は揺れによって歪んでいる。

現場に入った“観測者”である主人公は、
二人の住人──冷静すぎる営業マンと、寡黙な技術者──が
それぞれ“別の真実”を形作っていることに気づく。

物理トリックか、音響トリックか。
それとも、観測者自身の記憶なのか。

読む者の選択が“真相の形”を決定する、
地震密室リドルストーリー。