私の人生、初期不良のままアップデート忘れたわ

@hunterhunter0424

第1話 カバンよ、人生を勝手に始めるな

駅のベンチに座った瞬間、私は重大な事実に気づいた。

カバンが、いない。


いや、正確には「自分の意思で動き出した」カバンが、ベンチの上から颯爽と歩き出したのだ。

「え、ちょっと待って!」と叫ぶ私を尻目に、カバンは小さなタイヤでコロコロ進む。

中には財布も書類もスマホも日記帳も入っているのにーー!!

これは、自由を求める冒険者それとも

自由すぎる忍者??


周りの人は誰も気にせず、ただ電車は通り過ぎていく。

その間に、 階段を登り、ついには改札の向こうへ消えて去って行った。

私はただ立ち尽くし、「人生に置き去りにされるとはこういうことか」と悟る。


しかし、カバンよ…君は一体どこへ行くのだ?

次に会うときは、焼き肉でも奢ってもらう覚悟で待っているぞ。


…それにしても、忘れ物が自分で歩く時代になったとは.......って関心してる場合ではない!!!


私は物をなくすし、壊す

でも私が悪い訳では無いのだか

これは、不思議な力かな?

いや、そう言う運命なのだ。

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