千年の契約の果てには

代々憑き物筋として繁栄を享受してきた当代の主人公が、契約相手であるクモと様々な問題を解決していく現代ファンタジー作品です。

主人公は強力なクモの妖怪と契約を結んだ女子大学生。

けれど、みだりに力を振るうつもりは無く、むしろ怠惰な欲望のままに一日を無為に過ごしています。

彼女の家が代々家業としてきたのは、クモを用いたあらゆる意味で表に出せない仕事。

しかし、主人公は家業に嫌気がさしており、仕事を行わないせいでいつも金欠です。

怠惰の中で憂うのは、迫りつつあるクモとの契約期限。

終わりはクモの豹変を招くのか、それとも穏当な更新に終わるのか。

手の平が届く範囲しか救わない霊能者とクモの物語。

ぜひ読んでみてください。

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八握の檻

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