まず私は、オネェキャラが大好物です!!!!!!
主人公ローラは花を咲かせる貴重な魔法を持つ伯爵令嬢ですが、感情表現が苦手で「風花令嬢」と呼ばれています。
能力を活かして王城の庭園で萎れた薔薇を蘇らせる一方で、付き添いの女官への言葉がきつかったと陰口を叩かれてしまうなど、不器用な性格ゆえの苦労が丁寧に描かれています。
そんなローラの元に空から日傘で降りてくる筋骨隆々な男・モモ。
登場の仕方はメリー・ポピンズですが、なんとマイ・フェア・レディな展開に。
このモモは「見た目は屈強、心は誰よりもレディ」な教育係としてコミュ障で地味な少女を淑女へと導いていきます。
二メートル近い筋骨隆々の体に赤と黒のドレス姿という衝撃的なビジュアルながら、仕草は優雅そのもの。異世界から来た「旅人」という設定も面白いですし、「ブルべ冬」などの現代用語をさらりと使う演出に思わず笑ってしまいました。
庭仕事が好きなローラに「ジャージ」をプレゼントする優しさや、千年以上愛されている「ゲンジモノガタリ」を読んでいる場面など、異世界ファンタジーに現代要素が絶妙に織り込まれているのが楽しいです。
そして登場人物たちの関係性も魅力的!
過去にローラの不用意な発言で仲違いしたゲルダ嬢、政略結婚の相手であるオータムナル王太子、聖女のリコ、幼馴染みでさりげなくローラを気遣ってくれるジョージ。
特にジョージとローラの関係が白眉。
誘拐されそうになったローラを助けるシーンは王道ながらもやはりドキドキ。ローラが何度も失敗しながらマニキュアを作ったとき「……良いんじゃねえか?」とぶっきらぼうに言う場面や、戦勝祈願と称して春咲真珠のネックレスを贈る場面は微笑ましかったです。
ローラとゲルダの関係も気になるところ。ゲルダへの贈り物として「可愛い」と思ったものを届けたいというローラの想いが、今後どう実を結ぶのでしょうか。
これからローラが「春咲令嬢」へと成長していく物語、応援しております!
まず、花と風の描写がとにかく美しいです。
庭の光や匂いまで立ち上がってくる感じがあって、ローラの「ここにずっと居られたら」という願いに自然と頷いてしまいました。
そこへモモという規格外の旅人が飛び込んできて空気が一変するのが最高です。ローラが「悪役令嬢」扱いされる冷たい視線の中で、モモだけが怯まず、むしろ笑って世界を楽しんでいる。その存在がローラの固い殻にヒビを入れていくのが気持ちよくて、序盤から一気に惹かれてブクマしました。
読み進めるほどローラが好きになる…!
彼女が少しずつ自分の夢を見つけていく瞬間を、最後まで見届けたいと思わされる吸引力のある作品です…!
“風花令嬢”ローラは、周囲から冷たく、無愛想だと思われている伯爵令嬢。
けれど彼女には「花を咲かせる魔法」という貴重な才能があり、心の芯には本物の優しさと繊細さを秘めています。
そんなローラの元にやって来た教育係・モモ・エンデです。異世界から来たという破天荒で自由奔放な人物であり、型破りな言動と柔らかい包容力で、ローラの日常と考え方にじわじわと変化をもたらします。
静かに心に残る系のファンタジーが好きな人や、主人公と共に成長を見守る楽しさを味わいたい人には、とてもおすすめできる作品だと思います。全体的に読みやすく、ローラとモモというふたりの化学反応が読後の満足感につながるストーリーでした。