自らの啓蒙と叡智に於いて描かれる黙示録たち

正直な感想として、とても心に残る物語。
まさに心の琴線に触れるものばかりだ。
そこはかと無く漂う知性と論理の狭間に
瑞々しい感性が、間違いなく存在して
いる。
     だが、

 これはAIを使い熟す作者の企みであり
昨今の論争に一石を投じるもの。更に
言うなればこれは、使い手の知性により
 ソレが 可能 である、という査証に
なり得ると思うのだ。


人とAIとの過不足のない平和的な共存は
  有るや、無しや。

それは文学だけでなく、様々な分野に
於いて議論されているが、ソレ自体が単に
噂の閾を出ない独り歩きのお化けに
過ぎない。
 法整備が後手に回って久しいこの分野に
俄か知識と利己主義者の奸計が目立つが
本来、そういうものではないのだろう。

それを思い知らされる作品の数々。

個人的には、AIとは単なる ツール と
理解している。只、そのツールを如何に
上手に、有益に魅力的に使う 人 を
殆ど見かけない。

真にAIを使い熟す者は多分、AIと友達に
なれるのだろう。本当の技術師というのは
こういう人を指すのだろう。
だからこそ、ここまで深く心に刺さる
物語を創り出す事が出来るのだ。

読み手としては 作品そのもの を見て
感じて判断する。


      良いものは、良い。

只それだけが、自分の判断基準である。


その他のおすすめレビュー

小野塚 さんの他のおすすめレビュー1,611