ホラー苦手な人ほどホラーが楽しい!「ポンポさん」平尾隆之監督新作小説!

「映画大好きポンポさん」という劇場アニメーションをご存じでしょうか?
 この映画の平尾隆之監督の新作小説「低級守護霊下剋上」がカクヨムネクストに登場します!
 平尾監督は担当編集Aが学生の頃から大ファンの演出家さんです。最初に彼の名前を知ったのは「がくえんゆーとぴあ まなびストレート!」というTVアニメです。当時ufotableというアニメスタジオはオリジナルのアニメタイトルを開発していました。鮮やかに、そして、はつらつと描かれる5人の少女の青春物語で、特にそれぞれのキャラクターにスポットが当たった回でのそれぞれ心情を捉える演出が巧みな作品です。ビジュアルとしても髪の毛の色をグラデーションで表現したりと当時としては画期的な表現も追求されていました。第6話 「シナモンシュガーレイズド・ハピネス」はホントに神回で、カラオケボックスでのタイムラプス的な時間表現など、いま平尾監督の代名詞となるような演出の片鱗が垣間見られます……! 平尾監督は当時テクニカルディレクターという役職でクレジットされていて、シリーズの演出部分を担われていたのだと思います。このアニメ個人名で「監督」というクレジットが用意されていない珍しい作品なんですね。さて、「まなび」について語り尽くすのは別の機会といたしまして、平尾監督の紹介を続けますと、その後多数のTVアニメの絵コンテ・演出を手がけながら、劇場アニメーションの監督として「劇場版 空の境界 第五章 矛盾螺旋」でデビューし、「桜の温度」「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」を手がけて、2021年に「映画大好きポンポさん」で脚光を浴びました。さらに現在「(プロジェクトコード)WASTED CHEF」という作品を準備中です。

 そんな彼がなぜ小説を? しかもホラーを? とお思いでしょう。
 実は、平尾監督は「映画大好きポンポさん」の準備中に1本の小説を書き上げています。それが「のけもの王子とバケモノ姫」(ファンタジア文庫)です。病に冒されているとして人が住む壁の向こう、バケモノが住むという土地に追放された王子・シュウとバケモノの姫・ミサキ出会いからはじまる王道ファンタジー作品です。1本の映画のように構成されたストーリーと、バケモノたちをはじめとした個性的なキャラクターたち、そして、シュウとミサキの執念が魅力的に映る作品ですので、興味が出た方はぜひお手にとってみてください!

 そんな、小説家・平尾隆之の新作「低級守護霊下剋上」はホラージャンルです。
 実は、彼は大のホラームービー、ホラー小説ファンで、担当編集Aもたくさんホラー小説のおすすめを紹介いただいて、読んでハマってしまった口です。
 もともと、ホラーが苦手でした。
 学生の頃「着信アリ2」を観に劇場へ連行された際、5分しか目を開けていられずあとはずっと耳と目を閉じながら、聞こえてくる怖い音に恐怖しながら終幕まで耐えきったという思い出があります。
 怖がりゆえに、セリフや効果音だけでも、下手すれば実際の映像よりも怖い想像をしてしまうという悪循環に陥ってしまうんですね。つまりそう、怖がりの人は、想像力が豊かと言えるでしょう!
 そんな怖がりがホラー小説を読んだらどうなるでしょう。
 めちゃくちゃ怖いです。
 怖いけど、この怖いのがクセになる。
 シャワー浴びてたら後ろが気になる。
 夜ひとりで歩いていたら、あらゆる建物の窓をチェックしてしまう。
 なにか、なにかがいるんじゃないか。
 いたらどうしよう。
 い、い、いr
 あ、あ……あぁぁぁァァァァ(走り出す)
 という『非日常』が太陽が沈むだけで味わえます。
 あなたの日常を実際に一変させてしまう極上のエンターテインメント、それがホラー小説なんですね。

 大丈夫です。
 この「低級守護霊下剋上」は恐怖に特化した作品ではありません。
 お話の中心にいるのは、命に関わる危険が常に降りかかる日本一不幸な高校生・凪と、その彼を守る守護霊(低級)の律です。このふたりの怪異を解決してランクアップするというミッションを読者のみなさんも一緒に体験して、恐怖に打ち勝ちましょう!
 というわけで、ホラー小説ビギナーに一番おすすめな小説「低級守護霊下剋上」のご紹介でした!

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