もしも本音しか言えなくなる薬を飲んだら

クライングフリーマン

もしも本音しか言えなくなる薬を飲んだら

 ================= 基本的にフィクションです ============

 俺の名前は玉皮かおる。テレビ夕日の「盛る現ショー」の篭め低多―だ。

 玄関を入ると、女子高生が3人、待ち受けていた。

 そして、誕生日プレゼントを貰った。

 俺の誕生日は、今日じゃないんだが・・・。

 楽屋に入ると、ファンレターとドリンク剤が入っていた。

 ファンレターには、『薄毛に効きます』と書いてあった。

 俺はハゲじゃない。でも、ネットでは「100円ハゲ」と言っているらしい。

 失礼な奴らだ。

 グッと飲み干すと、MCの服部が迎えに来た。

「出番ですよ。」それは、ジャー真似の仕事だろう。

 番組が始まった。

 1番目から、政治ネタか。嫌になるな。

「1番目から、政治ネタか、嫌になるな。」

 MCの服部が、赤目宗理の発言を取り上げていた。

 危機管理?戦争したいのか。

「危機管理?戦争したいのか。」

 危機管理について、専門家が説明をした。

 うざいなあ。戦争好きなオバハンでいうじゃないか。

「うざいなあ。戦争好きなオバハンでいいじゃないか。」

 専門家は怒って帰って行った。

 あの男はタイプじゃない。社長の〇〇ちゃんとなら、毎日寝ても飽きない。俺はオンナが嫌い。だから、オンナ宗理なんて嫌いなんだよ!!

「あの男はタイプじゃない。社長の〇〇ちゃんとなら、毎日寝ても飽きない。俺はオンナが嫌い。だから、オンナ宗理なんて嫌いなんだよ!!」

「玉皮さん、酔ってるんですか?」

 なわけない。

「なわけない。」

 ディレクターがCMに切り替えた。

「服部君。玉皮さんは、体調が悪いから、帰宅した。いいね?」と、プロデューサーが言った。

「承知しました。」

 玉皮が、マネージャーに連れられ、スタジオから出た。

「社長。社長と毎日にゃんにゃんしてること、ついバラシちゃいましたあ。」

 CMが開け、玉皮の大きな声は、生放送番組で流れた。


 テレビ局の電話が一日中鳴っていた。

 翌日から、『咄家』が篭め低多―になった。


 1ヶ月後、『玉皮かおるの被害者の会』が、街頭演説を行っていた。

 テレビ夕日の受付け嬢は、あの時の女子高生に似ている、と思った。


 玉皮は自宅で、「盛る現ショー」を見ながら、あの時のドリンク剤のラベルを眺めていた。

『クチがスベール』と書いてあった。

「タマちゃん、も一回!!」ベッドからオトコが呼んだ。


 ―完―


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もしも本音しか言えなくなる薬を飲んだら クライングフリーマン @dansan01

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