心が選ぶ世界
亜香里
心が選ぶ世界
人は、きっと“見たい世界”だけを見て生きているのだと思う。
不安が心の中にあるとき、目の前の風景もどこか不安げに揺れて見える。
逆に、心が晴れている日は、同じ街角も驚くほど穏やかで、優しい光に包まれているように感じる。
つまり私たちは、世界を“そのまま”見ているのではなく、心のフィルターを通して見ているのだ。
世界はひとつではない。
心の数だけ、見え方の異なる世界が重なり合っている。まるで何層にも重なったレイヤーのように。
ある人は、不安のレイヤーを選び、
ある人は、希望のレイヤーを歩く。
そしてそのどちらも、確かに“その人の現実”なのだ。
今日も私たちは、無意識のうちにそのレイヤーを選びながら生きている。
もしも一日のはじまりに、「今日はどんな世界を見たいか」をほんの少し意識するだけで、
見える景色は、きっと少し変わるのかもしれない。
世界は、心が選んだ“見方”でできている。
だからこそ、私は今日も穏やかなレイヤーを選びたいと思う。
――不安ではなく、光の見える方へ。
心が選ぶ世界 亜香里 @akari310
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