第一の槍の書〜終槍の章〜 (遺産)
泥に沈む直前、我らは最後の『陽刻』を放った。
我らの最強の『狩人』たちは、己が命と『陽』の力の全てを注ぎ込み、『海』の呪詛の源泉となった深海の『亀裂』を塞ぐため、大地そのものを『槍』として撃ち込んだ。
その『槍』は今も、第一の泥の最深部、最も『海』に近い場所で、かろうじて『亀裂』を抑え込んでいる。
それが、我らが残した決戦兵器、『終槍』である。
だが、『槍』の力は永遠ではない。
『海』は三度にわたり泥を溢れさせ、そのたびに『槍』を腐食させている。
第四の泥が来た時、『槍』は完全に折れるだろう。
『陽』の子孫たる『獣』よ。
もしお前たちに『狩人』の誇りが残っているならば、我らが『終槍』を見つけ出し、再び『陽』の力を注ぎ込め。
さもなくば、『終槍』が折れた時、星は『幽』なる混沌に沈むだろう。
『第一の槍の書』 (狩人偽典) 火之元 ノヒト @tata369
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