第一の槍の書〜泥濘の章〜 (敗北の記録)
(正典「泥の章」への反論)
かの書は、我らが『傲慢』ゆえに泥に沈んだと記す。
違う。我らは『敗北』した。
戦いは熾烈を極めた。
我らは『陽刻』をもって『海の尖兵』を砂漠から駆逐し続けた。
だが『海』は、星の理を歪める禁忌の手段に出た。
『海』は、大地そのものを『幽』なる力で汚染したのだ。
大地は『陽』の力を受け付けなくなり、足元の砂は、我らを支える故郷から、我らを捕らえる『泥濘』へと変貌した。
それが第一の泥の正体である。
あれは天罰などではない。
『海』が仕掛けた、大地そのものへの呪詛である。
我らは『陽』の力を失い、故郷に裏切られ、誇り高き『狩人』のまま、泥に沈むことを選んだ。
我らは『敗北』したが、『堕落』はしなかった。
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