そう、三歩半。たった、三歩半——

「私」が、二十年前、大学時代の夏に経験したある出来事について振り返るお話。
大学のある仕組みによって海外へ行くことになった「私」は、NOLS(National Outdoor Leadership School)に参加した。そこで経験したことについて、追懐する。

いやあ、ものすごい満足感です。短篇集……それも色々な方の作品が収録された短篇集に、「おっ!」と思うような、ぐいぐい読み進められる作品に出会えたような心地よさ、満足感が得られました。
読後、タグに見つけた「純文学」の文字。なるほど、この重厚感は予告されていたのか!


読みながら、ある場面で「これ絶対その通りにした方がいいって……!」とハラハラしました。
それからもずっと重たい緊張感があったのですが……それにどんな結末が待っているかは、ぜひ直接味わっていただきたいです。

いやあ、なんだかぼうっとしています。
素敵な作品に出会えました。
ぜひぜひ。

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川向うの三歩半