主人公セレスティナは、万能AIリリスと相棒の貨物船レムリアスで生計を立てる若き運び屋。
生活は楽ではなく、燃料費や整備費に追われながら、今日も依頼を選んでは宇宙を飛び回っている。
そんな彼女が引き受けたのは、内容不明・報酬相場の数倍という、明らかに危険な依頼だが——
それは、彼女にとって忘れられない仕事の始まりになる。
軽快な会話とテンポの良い展開で読み進めやすい一方、物語は少しずつ、不穏さと緊張感を滲ませていく。
「運ぶ」という行為が、単なる仕事では済まされないことに気づいたとき、この物語の本当の顔が見えてくる気がします。
……危険な匂いがする依頼ほど、続きを知りたくなるんですよね。
腰を据えて、続きを読ませて頂きます!
一見オンボロ貨物船だが、未知の能力を秘めた装備とAIを搭載した船に乗る主人公が、怪しげな荷物を運搬したことから、しだいに陰謀の闇に足を踏み入れていく。
果たして、その謎とは?
そして主人公たちの運命は?
広大な宇宙を舞台におりなす様々な出会いと、地味にいう事を聞かないAIと、王道のスペースオペラの素材を大切にした上で、しっかり人間ドラマを描いています。
登場人物が多くなりがちな中でも、しっかりそれぞれの見せ場を作り、ずっと頭にはいる書き方で大変面白かったです。
世界観はさらに奥がある事を匂わせており、完結したのに続きや、前日譚をみたくなる作品。
どうぞ皆さんご覧ください!
陽気で豪快な主人公とユーモラスなAIとの会話で軽さを演出しながらも、中身は割とハードなSFです。
貨物船レムリアスの船長、セレスティナは銀河を股にかける運び屋。
レムリアスに搭載された万能AIリリスの助力を頼りに、星から星へ、荷物とそれにまつわる人の想いを運んでいきます。
しかし、いわくありげな品を運んだために大きな事件に巻き込まれて――。
この事件の顛末のみならず、作中には随所にAIを巡るギミックがふんだんに盛り込まれています。
また、主人公のセレスティナを始めとして、AIリリスや貨物船レムリアス、増えていく乗組員たちには各々隠された過去があります。
宇宙に人が暮らす時代を舞台にし、独特に進化した世界やそこに活きる人々の謎を解き明かしていく。
しっかりSFです。
さて銀河規模の大事件に巻き込まれたセレスティナたちは、いったいどうなってしまうのでしょうか!?
その航路の行き先は、ご自身の眼でご確認ください。
宇宙を駆ける「運び屋」というロマンある職業設定に、
「棺桶の中から物音がする」という不穏すぎる導入で、引き込まれました。
本作の魅力は、単なるSFアクションではなく、
「運ぶ」という行為が、想いや過去、封印された真実まで運んでしまう
という点にあると感じました。
遺体輸送という禁忌に足を踏み入れた瞬間から、物語は静かに、しかし確実にスケールを広げていきます。
〈エコー〉事件へと繋がる展開は、導入の不安感を裏切らない緊張感がありました。
セレスティナとAI〈リリス〉、輸送船レムリアスという相棒たちの存在も心強く、
サスペンスの中に「仕事としての矜持」が感じられるのもすごくよかったです。
SFが好きな方はもちろん、
「誰かの想いが、思わぬ形で未来を動かす物語」が好きな人に強くおすすめしたい一作です。
テンポの良い語り口と、セレスティナとリリスの軽快な掛け合いがとても心地よく、
気づけば第1話を一気に読み切っていました。
明るくコミカルな空気の中で物語が進む一方、
高額報酬、詳細不明の依頼、棺桶、エリアZ――
少しずつ差し込まれる要素が、確実に「嫌な予感」を積み重ねてきます。
特に印象的だったのは、
笑える会話で油断させておいてから、
「これはただの運搬じゃない」と読者に悟らせる構成の上手さです。
軽さと不穏さのバランスが非常に巧みで、
読みやすいのに、読み終わったあと胸にざらっとした感触が残ります。
SF世界観の説明も自然で、
運び屋という設定が物語の軸としてしっかり機能しているため、
第1話の時点で世界に置いていかれる感覚がありません。
「この荷物は何なのか」
「なぜ、こんなにも急がせるのか」
そうした疑問が自然に湧き、
続きを読まずにはいられなくなる、完成度の高い導入回だと思いました。
これから先、どんな“想い”が運ばれていくのか。
続きを読むのが楽しみです。