概要
お清めの五百円玉、盗ったな。
修学旅行に出掛けた先で宿泊した旅館の押し入れにあった、お清めの五百円玉。
もし、それを盗んでしまったら………。
もし、それを盗んでしまったら………。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!『盗ったな』――たった一人の欲望が招いた、修学旅行の惨劇
修学旅行で泊まった旅館の押し入れに、百枚近く積まれた五百円玉。奥の壁には擦り切れたお札――
明らかな「お清め」の証。
「見なかったことにしよう」と決めた生徒たちだったが、欲に目が眩んだ一人が……。
「友達の友達から聞いた話」という伝聞形式が、都市伝説のリアリティを生んでいます。
「盗ったな!!」という女の低い声、バスの荷台に横たわる青紫色の姿――
恐怖の描写が鮮烈。
そして最後に明かされる「死者から届いた手紙」という謎。一体誰が、いつ、どうやって投函したのか? その不可解さが作品全体の不気味さを倍増させます。
たった一人の身勝手な行動が、罪のない仲間全員を巻き込む怖さ。古典的な怪談の形式なが…続きを読む