修学旅行で泊まった旅館の押し入れに、百枚近く積まれた五百円玉。奥の壁には擦り切れたお札――
明らかな「お清め」の証。
「見なかったことにしよう」と決めた生徒たちだったが、欲に目が眩んだ一人が……。
「友達の友達から聞いた話」という伝聞形式が、都市伝説のリアリティを生んでいます。
「盗ったな!!」という女の低い声、バスの荷台に横たわる青紫色の姿――
恐怖の描写が鮮烈。
そして最後に明かされる「死者から届いた手紙」という謎。一体誰が、いつ、どうやって投函したのか? その不可解さが作品全体の不気味さを倍増させます。
たった一人の身勝手な行動が、罪のない仲間全員を巻き込む怖さ。古典的な怪談の形式ながら、確かな恐怖を感じる一編です。