創作の「教本」といえる佳品。初心者必見!

「面白い小説の書き方がわからない」
そう悩んでいる人は、一度、本作を読んでほしい。
約2万文字。早い人なら30分もあれば読み終えることができる。
もしそれで、あなたの悩みが解決するなら、割のいい投資だと思わないかな?


本作は、近未来ディストピア・ゾンビアクションである。
荒廃した世界。世界中で蔓延したゾンビ症。
そして、ゾンビ化した元人間を回収する2人組。
お色気要素も壮大な叙事詩もなく、ただ、男2人が血と砂に塗れるだけの話だ。

しかしそこには「世界」と「運命」を変える物語がある。
 
 
もしあなたが、創作初心者だったり、ちょっと手馴れてきて行き詰まりを感じているのなら、ぜひ本作を研究してみてほしい。
  ・「はじめ」と「おわり」で世界とキャラクターの運命がどう変化したか?
  ・起承転結の構成とお話の盛り上がりの波はどうなっているか?
  ・キャラクターの特徴はどう描くか?
  ・世界設定を匂わせる単語や表現にはどんなものがあるか?


本作は、こうした創作の核となる要素が、しっかりと、わかりやすく収められている。
ある意味では「完璧なテンプレート」だ。
ここからファンタジーでも後宮物語でも、スペースオペラにだって変化できる。
 
もう一度言う。
「面白い小説の書き方がわからない」
そう悩んでいる人は、一度、本作を読んでほしい。
そこから得られる示唆は、決して少なくないはずだろう。

その他のおすすめレビュー

難波霞月さんの他のおすすめレビュー97