あとがき

◇◆◇


この物語は、単なるホラーではなく、

愛と狂気、そして芸術の境界を描く試みでした。


日冨見ひとみが辿った道は、常識や倫理を超えたもの――

しかし彼女にとっては、命を味わい、記憶として残すという“感謝の形”でした。


シリーズを通して描いたのは、

人が食べることへの本能的な欲望と、そこに潜む歪んだ愛情。


彼女の最後の晩餐は、恐怖でありながら、

どこか美しい儀式のように映ることを意図しました。


読者の皆様が、食卓の香りや料理の温もりを思い浮かべたとき、

ほんの少し背筋が寒くなる――そんな余韻を残せれば、この物語は成功です。


日冨見臨というキャラクターは、

愛する者を“食べる”ことで形に残そうとした、異常で孤独な芸術家。


彼女の狂気は、終わりであると同時に、

永遠に凍りついた芸術として、読者の記憶に残ることを願っています。


最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


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人肉ステーキ αβーアルファベーター @alphado

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