第5話 真実

―真実は、誰のもの―


龍馬は笑う。

誰も彼の本当の心を知らない。

歴史の書き手も、物語の作者も、みな自分の目線で描く。

龍馬か、竜馬か、名前ひとつで印象は変わる。


魚の心も、同じだ。

水面に映る波紋を見て、心を読むことはできない。

泳ぐ姿を見ても、なぜそこを選ぶかはわからない。


現代の群衆も、スマホを手に同じ。

ニュースに触れ、炎上に参加し、写真を撮る。

誰も他人の心を知らず、ただ流れに乗る。

正義か好奇心か、罪悪感か笑いか、それすら自覚していない。


だが、理解できないからこそ、思いやる心は必要だ。

誰かの人生を押し流す波に、安易に石を投げないこと。

見えない心に敬意を払うこと。


歴史もニュースも、真実の断片しか見せない。

残るのは、私たちの解釈と行動。

そして、魚の心のように、他人の内面を想像する力だけが、

ほんの少しの真実を守る。


――真実は、誰のものでもない。

ただ、私たちの心がどう受け止めるかに委ねられている。

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正義中毒 ワイドット(Y.) @Ydot1315-2

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