雨の日、ボーッとする時間

えんぺら

雨の日、ボーッとする時間

僕は雨は良いと思う。

心が沈んだとき、傷ついたとき、悲しくなったとき、あるいは一人になりたいとき。

そんな心持ちで雨の音を聞いていると少しだけ心が軽くなる気がする。

まるで雨に包まれているような感覚、または雨に隠されているような感覚と言えば良いだろうか。

他の人を見なくて済む安心感と他の人に見られてないという安心感を感じられる。

だから僕は雨の日が好きだ。

多かれ少なかれ嫌なことには日々出会うから、雨の日くらいはそれを見てみぬふりをするのだ。

楽な姿勢で椅子に腰掛け、目をつむり、外の雨音へ耳を傾ける。

ザーと滝のように水が落ちる音、ポタポタと屋根を伝う水の音、雨どいを水が流れて行く音、いろんな水音が聞こえてきて僕の心を優しく撫でていく。

僕は目を開けて…

やっぱり雨は良い。

一人部屋の中、そんなことを再び想う。

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