【短編】都会の冬の夜
かみやまあおい
都会の冬の夜
私は冬が好きだ。
日の出ている時間が短く、会社を出る時間になると外は暗くなっている。
帰り道の交差点で見上げた時に見える東京タワー。
夏では見れない時間にライトアップを見るのが好きだ。
普段見る事がないものを見ると得した気分になる。
交差点ですれ違うカップル。
寒そうに互いに体を寄せ合って暖めながら歩く姿を見るのが好きだ。
幸せそうな2人を見ると自分も幸せな気分になる。
帰り道のラーメン屋。
冷えた体を温めようとラーメンを啜っている人の姿を見るのが好きだ。
自分も誘惑に負けてラーメンを食べていこうかと思ってしまう。
駅前にある飲み屋。
酔っ払って盛り上がっているスーツを着た人達を見るのが好きだ。
もう今年も終わるんだなと思い、つい一年を振り返ってしまう。
駅で電車を待っている人達。
寒そうにポケットに手を入れ電車を待っている人を見るのが好きだ。
自分も同じようにポケットに手を入れ早く電車が来るように祈ってしまう。
今年はどんな好きに出会えるだろうか。
そう思うと冬が来るのが待ち遠しくなる。
【短編】都会の冬の夜 かみやまあおい @thunder_aoi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます