概要
三つの布にまつわる、ささやかな物語
第1章 南部菱刺――メキシコ移民〈明治時代〉
第2章 弓浜絣――岡谷・母の家〈大正時代〉
第3章 満洲綴錦――鐘の鳴る丘〈昭和時代〉
第2章 弓浜絣――岡谷・母の家〈大正時代〉
第3章 満洲綴錦――鐘の鳴る丘〈昭和時代〉
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ひときれの布に先人たちの苦悩と希望が染み込んでいる
明治、大正、昭和、三つの時代を背景に、三つの布にまつわる人間模様が細やかな時代描写とそこに生きた人々の喜怒哀楽とともに紡がれています。
歴史の表舞台に出ることのない、我々と同じようなかつての日本人がたどった道を、追体験するかのように克明に描き出す筆致は非常に読み応えがあります。ともすれば過去へと葬られそうな彼らの苦悩は、信じていたものに裏切られてもまた同じことを繰り返す現代人への警鐘とも感じました。
暮らしに欠かせない「布」というモチーフが、各章の人間たちにとってまさに生きる支えとなっているところがとても印象深いです。
『小豆三粒を包める端切は、いつか必ず役に立つ』
小さな布切れに対するこの…続きを読む