概要
大切なひとが死んだ。雨の日に。
初めて会ったのは二年前のことだ。一年生の時、私たちは違うクラスだった。ただ同じ新聞委員に所属していた。校内に掲示する新聞や学校の機関誌を発行する委員会だ。真面目に参加していた私とは違って、彼女はサボりがちで、確か三回目の顔合わせの時だ。委員長の三年生が、「しかし西風はいつまでも参加してくれない。橋本、次、呼んできて欲しい。隣のクラスだろ」と言ったのだ。西風影瑠が彼女の名前だった。ニシカゼエイル。初めてフルネームを聞いた時、綺麗な名前だな、と思った。名前に、麗しい、という漢字が入る私よりもずっと。
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?