概要
夫は私を「愛妻家インフルエンサー」のための道具にした
亮介がほかの女と親しげにしていることに気づいてからも、私は、きちんと向き合って話すべきか迷っていた。ところが翌日、ネット上で六年前の動画を見つけた。悠斗を出産したとき、病院のルールで許可された範囲なら家族が撮影できたため、亮介は記念に残したいと言って、立ち会い出産の様子をスマートフォンで少しだけ撮っていた。映っていたのは私の顔と、握り合った手、それから痛みで言葉も出なくなっている私の姿だけだった。
その映像が、今になって十数分の動画に編集され、亮介のアカウントへ投稿されていた。タイトルは「妻の出産に立ち会って、初めて母親のすごさを知った」。動画は瞬く間に話題になり、リアルで感動したという声の一方で、痛みに耐える私の表情を切り抜いて面白がる人まで現れた。
亮介は概要欄に、「これから出産を迎
その映像が、今になって十数分の動画に編集され、亮介のアカウントへ投稿されていた。タイトルは「妻の出産に立ち会って、初めて母親のすごさを知った」。動画は瞬く間に話題になり、リアルで感動したという声の一方で、痛みに耐える私の表情を切り抜いて面白がる人まで現れた。
亮介は概要欄に、「これから出産を迎
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