概要
生まれつき白い瞳の芳寧《ファンニン》は、茶馬道脇の小さな村で茶師の父と二人で暮らしている。馬店(宿)で旅人や従業員に茶を淹れる仕事をしながら、自立の道を歩んでいた。花祭りの夜、彼女は暗い路地に引き込まれ、逃げる途中で殺人現場に出くわしてしまう。その場にいた男に「誰にも言うな」と脅され、意識を失う芳寧《ファンニン》。馬店で目を覚ました翌日、井戸端に現れた男がいた。その声の主は...。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!お茶を手元に、夢見心地な中華風お仕事ドラマ
宿屋でお茶を淹れる仕事をしている主人公は、生まれつき視力が弱く、その分他の感覚に長けている。特に類まれなる嗅覚の持ち主だ。
そんな彼女から視えている世界は、匂いや音の丁寧な描写によって形づくられる。そこに私たち読者の三人称的な視点が合わさることで、中華風な世界観の輪郭がはっきりと立ちのぼる。
世界観に没入するための手引きは描写だけでなく、様々な名詞に使われる中国語の存在も光る。
芳寧(ファンニン) 茶発(チャファ) 包子(パオズ) 烤茶(カオチャ)
登場人物や店の名前から食べ物、茶葉に至るまで、中華風ならではの言葉たちが世界観を彩る。
読み進めながら、それらの言葉を調べて映像をふくらま…続きを読む