概要
婚約破棄? 殿下、その失言も証人の嘘も、全部日時つきで記録済みです。
「ヴィオレッタ・アルディエンヌとの婚約を破棄する」——三百人の前で、王太子はそう宣告した。
けれど殿下、残念でした。あなたの失言も、証人の矛盾も、あの令嬢の自作自演も、全部記録済みです。
「記録魔」「手帳の令嬢」と嘲られてきた公爵令嬢ヴィオレッタは、震えも泣きもせず、静かに手帳を開く。「——◯月◯日、◯時◯分。殿下はこう仰いました」。
お忍びの逢瀬は九件。いじめの証人はその時刻、王妃殿下のお茶会に。切り裂かれたドレスの購入日は九月二十六日。「その手帳こそ捏造だ」——いいえ、王立文書院の割印つきでございます。
淡々と読み上げるだけで冤罪は覆り、婚約破棄は「こちらから」の婚約解消へ。攻守は完全に逆転し、王太子と男爵令嬢は自業自得の転落へ。そしてその手腕に目を留めた、隣国の若き公爵が現れて——「見
けれど殿下、残念でした。あなたの失言も、証人の矛盾も、あの令嬢の自作自演も、全部記録済みです。
「記録魔」「手帳の令嬢」と嘲られてきた公爵令嬢ヴィオレッタは、震えも泣きもせず、静かに手帳を開く。「——◯月◯日、◯時◯分。殿下はこう仰いました」。
お忍びの逢瀬は九件。いじめの証人はその時刻、王妃殿下のお茶会に。切り裂かれたドレスの購入日は九月二十六日。「その手帳こそ捏造だ」——いいえ、王立文書院の割印つきでございます。
淡々と読み上げるだけで冤罪は覆り、婚約破棄は「こちらから」の婚約解消へ。攻守は完全に逆転し、王太子と男爵令嬢は自業自得の転落へ。そしてその手腕に目を留めた、隣国の若き公爵が現れて——「見
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?