概要
夫の隣にいるのは誰? 幸福なはずの北海道旅行に潜む、哀しい違和感。
「ねえ、さっき二人で何を話していたの――?」愛する夫・晃司と、二十年来の大親友・零子。私は二人を誘い、五年前の楽しかった思い出をなぞるように、再び夏の北海道旅行へと出発した。輝く海、美しい小樽の街並み、函館の夜景。しかし、旅が進むにつれて、私は奇妙な疎外感を抱き始める。すれ違いざまに交わされる、私に隠した密やかな視線と囁き。問いかけを無視するかのような、二人の冷たく硬い表情。――まさか、私の愛する二人が不倫をしているのでは?旅の終着地、夕陽に染まる富良野のラベンダー畑。そこで起動されたスマートフォンの画面が、残酷で、あまりにも切ない「真実」を映し出す。悪意のない怪異が紡ぐ、胸が締め付けられるほど愛おしい、感動の心霊アニバーサリー。
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