概要
グリムベルト子爵令嬢エラは、動物と言葉を交わす異能を持つ。六年間、その能力で王宮の伝書鳩を介した密偵ネットワークを秘かに管理してきたが、婚約者のレナード第二王子には「獣に語りかけるなど令嬢の道楽」と嘲笑われ、婚約を破棄された。エラが王都を去って三月余り、三十四羽の鳩はひとりも飛ばなくなり、密偵からの連絡が完全に途絶した。王都が静かに崩れていく中、エラは北方の辺境でカール・フォン・ノルトガルド侯爵と出会い、その誠実な眼差しに少しずつ、自分の居場所を取り戻してゆく。
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