概要
育てたはずが、堕とされたのは俺の方だった。
人間の世界と、人ならざる者たちの世界。
その境界には、異形の者たちを監視し、必要とあれば本来の世界へ送り返す「門番」がいる。
とある村の教会に居を構える神父・クロードもまた、その役目を担う一人だった。
そんな彼の前に、ある日、一人の少女が迷い込んでくる。
シルヴィ。
彼女は人間を誘惑し、精気を奪うはずのサキュバス――なのだが。
「……これ、食べてもいいの?」
「好きにしろ」
「おいしい……!」
お菓子をもらって嬉しそうに笑う彼女は、どうにもサキュバスらしくない。
誘惑すれば相手を睨みつけ、色気を出そうとすれば咳き込んでむせ、甘い声を出そうとして棒読みになる。
どう見ても『できそこないのポンコツ』だった。
だが、どれだけ落ちこぼれだろうとサキュバスである以上、その正体は人ならざる者た
その境界には、異形の者たちを監視し、必要とあれば本来の世界へ送り返す「門番」がいる。
とある村の教会に居を構える神父・クロードもまた、その役目を担う一人だった。
そんな彼の前に、ある日、一人の少女が迷い込んでくる。
シルヴィ。
彼女は人間を誘惑し、精気を奪うはずのサキュバス――なのだが。
「……これ、食べてもいいの?」
「好きにしろ」
「おいしい……!」
お菓子をもらって嬉しそうに笑う彼女は、どうにもサキュバスらしくない。
誘惑すれば相手を睨みつけ、色気を出そうとすれば咳き込んでむせ、甘い声を出そうとして棒読みになる。
どう見ても『できそこないのポンコツ』だった。
だが、どれだけ落ちこぼれだろうとサキュバスである以上、その正体は人ならざる者た
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