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概要
村人全員が密造犯。だが、誰一人として「製造者」ではなかった。
人口三百十二人の白樺沢村では、酒がほとんど売れていない。だが村には、二百六十七台の発酵調理器があった。どぶろく密造を疑う田代税務署長が発見したのは、巨大な密造工場ではない。村中の家庭用調理器を結んだ、分散型の醸造システムだった。米を入れた者、麹を入れた者、水を入れた者、機械を設定した者は、すべて別人。では、酒を「造った」のは誰なのか。宮沢賢治『税務署長の冒険』に捧げる、令和の酒税法ミステリー。
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