概要
夫の心に棲む女に会うため、妻はその旅館を選んだ。
昭和五十年、海辺の温泉旅館「汐見館」。
女将の小夜子に、東京から一通の手紙が届く。差出人は、十三年前に別れた俊介の妻・礼子だった。
「汐見館へ泊まることを決めましたのは、主人ではなく、私です」
東京へ行こうとした俊介と、旅館に残ることを選んだ小夜子。互いに相手が自分の人生を選んでくれると信じ、どちらも譲れないまま別れた二人は、それぞれ夫と妻、父と母になって再会する。
礼子はなぜ、夫の昔の女が営む旅館を選んだのか。小夜子が忘れられないのは俊介なのか、それとも東京へ行かなかった自分の人生なのか。
取り壊しを待つ旧館を舞台に、二組の夫婦の欲望、自尊心、嫉妬、沈黙を描く恋愛心理小説。
女将の小夜子に、東京から一通の手紙が届く。差出人は、十三年前に別れた俊介の妻・礼子だった。
「汐見館へ泊まることを決めましたのは、主人ではなく、私です」
東京へ行こうとした俊介と、旅館に残ることを選んだ小夜子。互いに相手が自分の人生を選んでくれると信じ、どちらも譲れないまま別れた二人は、それぞれ夫と妻、父と母になって再会する。
礼子はなぜ、夫の昔の女が営む旅館を選んだのか。小夜子が忘れられないのは俊介なのか、それとも東京へ行かなかった自分の人生なのか。
取り壊しを待つ旧館を舞台に、二組の夫婦の欲望、自尊心、嫉妬、沈黙を描く恋愛心理小説。
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