本作、作者様がストーリーラインで書かれているように、終末世界――ゾンビの溢れる世界でクジラの木彫りを作り続ける男のお話です。ゾンビというと、スリル満点の激しい描写が思い浮かびますが、本作は違う。読んでいる間ずっと、乾いた静けさがあります。ギャラリーを訪れクジラの木彫りを見つめているゾンビたち、そのゾンビたちにクジラの解説をする男……虚ろな中にも温かさすら感じました。この男はなぜ、クジラの木彫りを作り続けるのか。その理由に、結末に、胸が締め付けられます。お勧めの、良きポストアポカリプス作品です。未読の方はぜひ。
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