★
0
概要
限りなく漆黒に近い青……きみは、おまえは……そこに何を見るのだろう……
たとえばね
だれかに、空は青く澄んで眩しいと言われたら
僕は、そうか……と言って
あらかじめ、手をかざして空を見上げる
だけどごめんね
ほんとうは、僕には青くも見えないし、眩しくもないんだ
真っ赤な林檎だよ
だれかが、そう言ったとしても、赤でもないし、紅くもないんだ
じゃあ、何色なんだって思うよね?
答えは簡単
……何色でもない
それでも時折見えるのが
あの真夜中の海の色なんだ
だから……
きみにだけは、見えないままでいてほしい
限りなく漆黒に近い
あの青を……
──
たとえば
おまえが、晴れ渡った空を曇天だと言ったなら
俺は、ああ、そうか……と言って
空に目を細め、かざした手をそっと下げる
わかってるよ
おまえにはまだ、蒼空の青は眩しすぎるんだよな
あの林檎は何
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?