概要
終末世界が訪れ
赤い月と霧が東京に降りたその日、丸の内のビジネス街は完全な混乱に陥った。
路上には衝突した車と逃げ惑う人々の悲鳴があふれ、霧の中では感染者が歪んだ体を引きずってさまよっていた。変異犬はコンビニのガラス扉を突き破り、中へ逃げ込んだ人間を引きずり出して食い裂いている。俺たちの会社の人間は、全員、オフィスビル地下二階の防災倉庫に逃げ込んでいた。
俺は鳴神悠真。東都クリエイティブ株式会社の契約社員だ。
赤い月が現れる前、俺は社内でいちばん目立たない企画アシスタントだった。徹夜で企画書を書くのは俺で、クライアントに怒鳴られるのも俺。けれど最後に俺の案を持って出資者へ手柄を見せるのは、いつだって黒田課長だった。
路上には衝突した車と逃げ惑う人々の悲鳴があふれ、霧の中では感染者が歪んだ体を引きずってさまよっていた。変異犬はコンビニのガラス扉を突き破り、中へ逃げ込んだ人間を引きずり出して食い裂いている。俺たちの会社の人間は、全員、オフィスビル地下二階の防災倉庫に逃げ込んでいた。
俺は鳴神悠真。東都クリエイティブ株式会社の契約社員だ。
赤い月が現れる前、俺は社内でいちばん目立たない企画アシスタントだった。徹夜で企画書を書くのは俺で、クライアントに怒鳴られるのも俺。けれど最後に俺の案を持って出資者へ手柄を見せるのは、いつだって黒田課長だった。
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