概要
18度の朝、僕だけが汗をかいていた。そこから世界の継ぎ目が見え始めた。
高校二年生の神谷湊は、十月のある朝、奇妙な異変に見舞われる。東京都の最高気温は18度。周囲の生徒たちが寒さに身を縮める中、湊だけが制服のシャツに汗をにじませ、掌には異様な熱を感じていた。教室では教師の声がわずかに遅れて重なり、校庭の木の影は不自然に揺れる。幼なじみの東雲真冬もまた、時計の表示が一瞬戻る、カメラにだけ存在しない建築物の影が映るなど、同じような異常を体験していた。
二人は異変の正体を探るうちに、影が本来の動作より半拍遅れて動く現象や、図書館の壁に走る空間の亀裂を目撃する。しかし、その異常を見たはずの同級生は翌日には何も覚えていない。まるで矛盾そのものが、誰かの手で修正されたかのように。
やがて二人のスマホには、見覚えのないアプリ『観測範囲』が現れる。そこには、自分たちが「観測対象
二人は異変の正体を探るうちに、影が本来の動作より半拍遅れて動く現象や、図書館の壁に走る空間の亀裂を目撃する。しかし、その異常を見たはずの同級生は翌日には何も覚えていない。まるで矛盾そのものが、誰かの手で修正されたかのように。
やがて二人のスマホには、見覚えのないアプリ『観測範囲』が現れる。そこには、自分たちが「観測対象
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