概要
世界の半分は、君でできていた。もう半分を、君に捧ぐ
ハーゼル村の祈り手見習いリコは、二十歳の冬まで、世界の半分が幼馴染レオンでできていた。孤児として教会で育ち、いじめられていた幼少の自分を、同じく孤児で兄貴分のレオンが体を張って守ってくれた日から、リコは祈り手の道を選んだ。腕力では追いつけない。けれど剣を振るレオンの傷を、自分が癒す側に回ればいい。十四年前の冬、井戸の脇でレオンが笑った。「俺たち、最強コンビじゃん」と。
その「最強コンビ」が、ある日試される。レオンが森で魔物に襲われ、瀕死で運ばれてきた。教会の祈り「神よ、癒し給え」は効かない。リコは祈りの形を捨て、傷口に手を当てて声を漏らす。「誰でもいい、レオンの出血を、止めてくれ」。出血が止まる。村人は神の奇跡として喜び、リコだけが違和感を抱える。神じゃない何かが、僕の言葉に応えたの
その「最強コンビ」が、ある日試される。レオンが森で魔物に襲われ、瀕死で運ばれてきた。教会の祈り「神よ、癒し給え」は効かない。リコは祈りの形を捨て、傷口に手を当てて声を漏らす。「誰でもいい、レオンの出血を、止めてくれ」。出血が止まる。村人は神の奇跡として喜び、リコだけが違和感を抱える。神じゃない何かが、僕の言葉に応えたの
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