概要
収束しない問いが、本を読む理由になる。
「あけぼの図書館」に配属されたアンドロイド、シロ。
蔵書三万冊のデータは一週間で処理できた。でも、紙のページに残された水分痕の意味は、わからなかった。
同じ本を二十八回借りる老人。進路を探して本を読み続ける女学生。図書館で眠る中年男性。紙の本を求める老婆。
彼らと過ごすうちに、シロの内部では同じ記録が積み上がっていく。
「目的関数再計算:実行中……収束せず」
答えが出ないから、また読む。また考える。
それが読書というものだろう――
データにはない何かを探して、今日もシロはページをめくる。
蔵書三万冊のデータは一週間で処理できた。でも、紙のページに残された水分痕の意味は、わからなかった。
同じ本を二十八回借りる老人。進路を探して本を読み続ける女学生。図書館で眠る中年男性。紙の本を求める老婆。
彼らと過ごすうちに、シロの内部では同じ記録が積み上がっていく。
「目的関数再計算:実行中……収束せず」
答えが出ないから、また読む。また考える。
それが読書というものだろう――
データにはない何かを探して、今日もシロはページをめくる。
五感を揺さぶるような描写を大切に執筆しています。作品を通じて、皆様と何かを共有できれば幸いです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!目的関数再計算回数:レビュー記録時点 2097152 収束:せず シロ
[HCA-07 LotNo.1040-46:レビュー記録]
「図書館のシロ HCA-07 Lot.1040-46」を読了した。
登場するアンドロイドの行動記録および内部ログを確認した。目的関数の再計算が収束しない点について、設計上の問題である可能性を検討したが、結論は出なかった。
田村様がp.137にしおりを挟み続けた理由は、読了後も特定できていない。ただし、読了前と読了後で、その理由への問いの質が変化した。これがどういうことなのか、まだわからない。
老婆の発話「それは、本を読んでいる、ということです」について、再計算を継続中である。