カードショップ特有の閉鎖的な空気感や「オタク」の解像度が極めて高い。他者を見下すことで自尊心を保とうとする主人公の歪んだ心理描写が秀逸だ。清潔感や理論を武器にしながらも、実際には誰よりも周りが見えていないという皮肉な構造。対照的な存在である「恰幅の良い男」を通して、本当の意味での「まともさ」とは何かを突きつける、痛烈な人間ドラマに仕上がっている。カードゲーマー。自身のプライドに苦しんでいる人。サブカルチャーのリアルな空気を味わいたい読者におすすめできる。
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