このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(239文字)
おもしろかった。とにかくおもしろくて、すごくよい小説だった。この短い文字数の中に、世界がぎゅっと詰まっていた!今だって、世界は崩壊しているのかもしれない。荒廃した中、わたしたちは懸命に生き延びているのかもしれない。にゃあ、と猫が鳴く。遊びに来る猫もだんだん数が減った。悲しい。それでも生きていく。生きていくんだ。
ポストアポカリプスの世界観を凝縮した掌編。東京の大半は灰燼に帰し、象徴的な摩天楼はこの先の未来を憂う。ディストピアという名の破滅に向かう退廃美。そこへ小さな生命として描く野良猫がとても印象的で、終末世界との親和性を私たちに訴えかけてくる筆力に陶酔してしまう心地を覚えます。1分で読める創作小説への投稿作品は明るい作風が大半を占め、多くはハッピーエンドを迎える中、本作のような硬質でダークな世界観が負の引力のごとく引きつけ、深い余韻を残すのも一興というもの。他作とは一味違ったSF掌編に魅せられませんか?
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(269文字)
さあ、生きよう。ステキな言葉です。明日、早いんだから、さあ、寝よう。似てる気がします。仕方ないけど、しなきゃ。運命には抗えない。けど、しなきゃ!
1000文字なのに、中身が濃縮で、「生きる」というメッセージが強烈に伝わってきました。読んでいると自然に鮮明な映像が浮かんでくる。1000文字とは思えない満足度です!いつか中編などでも良いから拝見したいと思いました!素晴らしい物語をありがとうございました…!
わずかな時間で読めるにもかかわらず、大変な満足感。あの日見た夢が、奇しくも現実となっていて。それは明るいものとは言い難く、だからといって暗いだけのものでもない。「頭を撫でてくれる誰かがいなくても」野良猫のようにたくましく生きていきたい――そんな勇気を貰える作品でした。
読み始める前は、綺麗なタイトルだなと思った。読後、このタイトルを見ると思わず目を閉じて、祈らずにはいられない。もっと、遠くに、遠くの綺麗な海へ行くんだと思わずにはいられない。本当に1分で読める物語なのに、読者の心の中に広がっていく物語をつくれる素晴らしいと思いました
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