保護猫コージの日々〜クールな保護猫と不器用な老夫婦はうまくやって行けるのか〜

三年間を保護活動家の元で過ごしてきた一匹の猫──名はコージ。
引き取り先として現れたのは、初老の夫婦。
「お試し期間」から始まる同居生活は、戸惑いと緊張に満ちていた。
ケージの狭さ、見知らぬ匂い、居場所のなさ。
人間たちは善意で接するが、理解には時間と経験が要る。

コージは観察する。
老夫婦のやり取りを。
社会の制度が孕む矛盾を。
そして、人間と猫が互いに「生きやすい場所」を探し続ける姿を。

猫の眼を借りて、人間の不器用さと優しさを描き出す物語。
読み終えたとき、あなたは「共に生きるとは何か」を問い直すことになるだろう。