嘘の音声
不見転なのは
嘘の音声
オートダビング版というものが、私の人生の約半分である快適なYouTube視聴を妨げている。ブラウザで視聴しているが、アップデートの頻度が高すぎて、少し前はあった便利機能が今日はない一方、要らなすぎるオートダビング版が、私を日本語に押し付けてくるのだ。なぜ英語圏の人の動画をわざわざ見ているのか、それは英語が聞きたいからであって、動画の情報を最も効率よく吸収したいからではない。私は、嘘の音声など1ミリも求めていない。
本当は日本語では話していないのに、いったいだれがそんなことを言ったんだ。本当にそう言っているのか?私が勝手に英語を間違えるのならそれは私のせいだし、私だけがその間違いの管理責任者であるという優越感を手に入れることとなるのに。AIが間違えているとしたら、私はそんな情報をインプットしたいとは思わないし、人にも言えない。
もちろん嘘の音声を求めている箱の住人だっていることだろう。そういう人は日本語版YouTube(仮称)を利用(アクセス)し、日本語だけか存在できる楽園(ユートピア)で暮らせばいいと思うのだ。そこに一滴の嘘をまぜまぜしたとして、そもそもYouTubeは真実を知るための道具ではないのだから、問題はない。YouTubeそのものも、もしかするとユーチューブかゆーちゅーぶかユーちゅーぶにした方が住民は喜ぶのではないだろうか。
最後にひとつ歌を作る。
なんにせよ要らねえもんは要らねえよ
嘘の音声で臨む
嘘の音声 不見転なのは @fuon_221
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