芸術家に人殺しはいない。
トシキ障害者文人
第1話 芸術家は人に殺されるか自決しやすい。
バンクシーをご存じでしょうか。彼の作品は、痛烈な国際情勢批判や社会批判の作風で、その活動は、一夜のうちに、どこかの国の大きな壁にペイントされて、表現されて、仕上げています。正体不明の理由は、政治的弾圧や、拷問、禁固、死刑を恐れているからでしょう。
ボブディランをご存じでしょうか。彼の反戦ソングは、香り高いフォークソングで歌い上げています。歌詞が、文学的に崇高なため、認められて、ノーベル賞文学賞を受賞します。しかし、授賞式は、欠席して、現在は、どこの国に潜伏しているのかわかりません。政治的弾圧を恐れているためでしょう。
アーネスト・ヘミングウェイをご存じでしょうか。彼の小説は、闘いに満ちています。ノーベル賞文学賞を受賞した後、地球上に居場所がなくなった彼は、遺作『移動祝祭日』で、遂に、自分の心の若きパリ時代の思い出の中へ逃げ込みます。そして、現実に戻れなくなった彼は、重度のうつ病になります。そして、ある日鏡に我が身を映したとき、自分に絶望して、ライフルで、口の中を撃ち抜きます。
芸術家が、世界的に有名になることは、悲劇のようですね。
昔の日本の作家たちは、自殺が多いです。芥川龍之介、川端康成、太宰治、三島由紀夫。原因は、日本語の言葉にあると思います。日本語は、外国語と違って、一つの物事の表現が、実に、繊細で、数も多く、いろいろな語彙があります。とてもやさしい。天気の表現もわかるように、実に多彩です。そのような言葉を大量に駆使したら、心を病みます。心を病んだ結果、自ら炎が消えるように命を断つ。
または、過激な小説は、政治的弾圧に駆けられ、小林多喜二は、特高警察による拷問死でした。
どうやら、芸術家や、作家たちは、健康で、人生に何のトラブルもなく、順風満帆で、ピンピンコロリの死に方は、珍しいようです。何らかの重荷を背をっています。反戦家、孤独者、余り者、精神疾患者、障害者、無頼者、色魔、変態者、深夜族、引きこもり、革命家、そんな者たちが、創作をしたり、表現をしたり、執筆をしたりするのでしょう。繊細な表現は、心を優しくして、人の心を打ち響く。人に感動を与える。人を救う。芸術家は、皆、心優しいと思います。決して、実際に、人を殺したりはしません。心から、平和を望んでいると思います。
芸術家に人殺しはいない。 トシキ障害者文人 @freeinlife
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