概要
食べずに満たす、耳からの夜食。
2025年8月、小金井の角部屋の台所。仕事帰りの泰知を迎えた結は、右耳と左耳を行き来するささやきと調理の音で、心と肩をほどいていく。米研ぎの「シャッ」、炊きあがりの「ほわ」、綿棒と梵天の微音。言葉少なめの友人・亮介はグミで差し入れ、有紗は一言の助言で背中を押す。優しさと感謝が音で循環する、台所発のASMRコメディ台本。会話の空気感・耳元の距離感・収録指示まで明記。読むだけでも、音声化しても心地よい一篇。
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